特別養護老人ホーム(特養)とは、社会福祉法人や地方自治体によって運営されている公的な介護施設のことです。
他の介護施設が先着で入居できることが多いのに対し、特別養護老人ホームは、身体・精神などに著しい障害があること、要介護度が高いこと、緊急性が高いことなどを基準に入居の順番が決定されます。

寝たきりの方や認知症の方の中でも要介護度が高い方が入居しやすく、特別養護老人ホームは人気の介護施設であるため、入居待ちが数年単位ということも珍しくありません。
2015年4月1日以降、特養には要介護度3以上の方だけが入居できるような状態になっているため、今まで待っておられた要介護度2以下の方々が対象外となるため、多少は入居待ちの年数が減ることになります。

日常生活の場としての介護施設であるため、定期的に医療行為が必要な方も、対象外となっています。
特養は、個室というよりも大部屋というイメージが強い方もおられると思いますが、最近では個別性を重視して、ユニット型の特養も増えてきました。

また、他の施設に比べて特養の費用は安く、入居一時金がありません。月の利用料金のうちの半額程度が医療費控除対象となります。
長期入所も可能な上、当然ながら24時間対応の介護サービスを受けることができるということで、とても人気のある施設なのです

特別養護老人ホームの業務内容は?

特別養護老人ホームでの業務内容は、他の介護施設とほぼ違いはありません。

・入浴介助
・食事介助
・排泄介助
・移乗介助
・移動介助
・口腔ケア
・配膳、配薬、見守り
・清潔保持
・掃除
・買い物
・レクリエーション
・リハビリ補助

などが、日常的な業務となっています。
特養の場合には看護師の夜勤配置義務がないことから、医療的ケアが難しい場合が多くなっています。

また要介護度が高めの方が入居されているということから、介護職でスキルを磨きたいなら特養で働け!と言われることもあるような施設です。
そのため、重労働の割合が多くなったり、腰を痛めやすくなったりすることもありますので、体調管理には注意が必要です。

どんな利用者様がいるの?

特養の利用者様は、要介護度3以上の方々です。
ただし、特例として、以下のような場合には、要介護度1や2の方も認められることがあります。

・認知症の方で、日常生活に支障をきたす症状が頻繁にあること
・知的障害や精神障害を伴い、日常生活に支障をきたす症状が頻繁にあること
・深刻な虐待が疑われたりするなど、心身の安全や安心の確保が困難である場合
・単身世帯等家族等の支援が期待できない、地域の介護サービス等が不十分などの場合

このような場合には、要介護度が1や2の方でも入居の対象となることがあります。

基本的には要介護度3以上の方であり、ほとんどの方が4・5程度の介護度となっています。
寝たきりや認知症の方々が多く入居されています。

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