この時期(毎年3月前後)からは、介護福祉士国家試験を合格された方が転職活動に入る時期でもございます。
そこで、ちょっとした転職に関してのお話をしたいと思います。

転職を考えている方の中には、「介護福祉士を取得したので、いままでとは異なったサービスで勉強を含め頑張ろう」とか、「友人が誘ってくれるから」、「先輩から声がかかったから」、という方もいらっしゃれば、「他の職場に移れば年収がかなりUPするから転職をしたい」、「人間関係で問題があるから転職したい」など、何かしらの不満などがあって転職を考えている方もいらっしゃいます。

本当に転職する必要はありますか?

確かに、本当に転職が必要であれば転職すべきかと思います。
ただし、今まで私が転職相談を受け付けてきた中でのざっくりとした統計でしかありませんが、転職相談をしにいらした方の10人に6人前後は転職する必要のない方達でした。

言い換えると転職すべきでないといったほうが良いかもしれません。
皆さんも経験した方もいらっしゃるかもしれませんが、転職してどんなに良い環境に移れたとしても、少なくても履歴書には転職歴が残ります。
日本では特に転職回数が多ければ多いほど不利になると言われています。

と、いうことで、今回は転職の回数に関して、私なりの視点と経験から4回に分けてお話しさせてください。 

深刻な人材不足

どの業界も深刻な自在不足と言われていますが、よっぽど特殊な能力や資格、カリスマと言われてしまうような人でなければ、あまり転職回数は多くしないほうが良いでしょう。(福祉業界でカリスマ性が必要なのかという所に疑問を持たれる方も多々いらっしゃるかと思いますが)
また、今よりも成長したいという思いでの前向きな意味での転職でも、それなりに思い描いていたものとの多少のギャップがあったりするので、ある意味自分の成長のためにもなるので良いかもしれませんが、それでも転職するということは決して甘いものではありません。

現在の医療・介護・福祉業界は特に人材不足が深刻化していますので、ほとんどの法人で人材募集はされております。そのため求職する側からすれば、職場は選びきれないほどあるといっても良いでしょう。
逆にそれだけ沢山の職場があると、こういう方も出てきます。
どういう方かと言えば「もしこの転職で失敗しても、何か気にくわないことがあっても、他の法人でいくらでも求人募集があるので、いくらでも仕事を見つけることができるだろう」と思う方達です。

でも、転職を繰り返せばどんなに人材不足とはいっても、まともな法人様であればあるほど転職回数が多くなるにつれて採用してくれるところも少なくなってきます。
そうしているうちに、当初であれば就職先には考えなかったような法人や職場を選ばざるを得なくなってきてしまいます。これは特定加算の対象である介護福祉士の資格を持っている方でも転職回数が多くなれば、例外ではなくなってしまいます。

前回までのトピックス

介護職の転職に関して 第1弾 その3
介護職の転職に関して 第1弾 その2
介護職の転職に関して 第1弾 その1